最近、自分の音楽活動をこの先どうしていこうかな、なんてことをよく考える。
ただ「やりたい」だけじゃなくて、いくらかでもお金を稼ぐ、つまり「仕事」としての側面を考えたとき、どういう選択肢があるのか。
まずは一般的に言われる「収入の形」と「活動の種類」を整理してみて、その上で今の自分のスキルやモチベーションと照らし合わせて、優先順位を考えてみた。
1. 【客観的整理】音楽収入の仕組みとカテゴリー
音楽で収入を得る方法は、大きく分けて「2つの仕組み」と「3つのカテゴリー」の掛け合わせで整理できる。
収入の2つの仕組み
- フロー型所得:その場での自分の稼働に対して報酬が支払われるもの。(ライブ、レコーディングなど)
- ストック型所得:作ったコンテンツが、自分が動いていない間も利益を生み出し続けるもの。(印税、音源販売、ブログなど)
活動の3つのカテゴリー
- パフォーマンス:演奏そのものを提供すること。
- 創作:曲を作ったり、音源を制作したり、メディアで発信したりすること。
- 教育:自分のスキルを他人に教えること。
2. 【自己分析】自分の場合を当てはめてみる
この枠組みに、今の自分の状況と「やりたい度合い(モチベーション)」を掛け合わせてみた。
① パフォーマンス(基本はフロー型)
弾くことは一番の原動力だけど、演奏はどうやってもその場限りの「フロー」になる。
- ライブハウス(モチベ:最高):一番楽しい。でも、集客やノルマを考えると定期収入にはなりにくい。
- カフェ(モチベ:高):インスト編成なら会場が広がるが、正直インスト曲の制作や演奏技術の向上が必要。
- 施設等での演奏(モチベ:低):収入や継続性は良そうだが、リクエスト対応へのモチベが不安。
- レコーディング(モチベ:高):単発依頼になりがち。
② 創作(コンテンツ制作/ストック型がメイン)
自分の資産を作っていく活動であり、自作の曲が世に残ることに魅力を感じている。また収入としても大きくはないが、ストックになりやすい。
- ポップスのコンペ:作家事務所に所属をしているのでコンペ参加はできるのだが、採用されるまでの労力(勝率や制作にかかる費用諸々と、採用された場合の収入を考えるとROIが見合わない。ここはやはりメジャー音楽に自分が携わっている(テレビで流れたり、アーティストのライブに呼ばれたり)という誇りを持てるのが一番の要素だと思うので、今の自分としては優先度低め。
- 音源配信・BGM販売:ここが一番やりたい。自分の音楽を作り、それを人が聞いてくれる(私の場合はバンドメンバーが聞き、ボーカルが歌ってくれる)というのはとても特別な体験だ。加えて 著作権を持てることも、その体験を後押しする要素なので非常に魅力的。ただ、収入になっていくためには曲数を稼ぐことと、クオリティを上げることが必要であるため学習時間が必要。
- コンテンツ配信(ブログ、YouTubeなど):考え方の整理をする過程で利用するのが吉と思っている。ブログもNoteも文字起こし等を利用してもなお、制作には手間暇がかかるので。これをメインで収益を狙うというよりは、おまけで収益がつけばラッキーという感覚が良いと思う。
③ 教育(レッスン/定着すればストック型)
- ギター・作曲教室:安定はしそうかつ自分は教えることには比較的向いている(音楽は教えたことがないので他分野の話だが)。ただ自分の音楽に対する理想が高いのもあり「自分が教えるレベルにない」と感じるので、今は選択肢から外している。
3. 【感じたこと】時間の確保
こうして整理してみると、自分が何を優先したいのかがある程度明確になった。
私は、フロー型である「演奏」の腕を磨きたいし、ストック型である「創作」の資産も増やしていきたい。どちらも自分にとっては捨てがたい「やりたいこと」だ。
そこで結局、いつだって最重要課題として立ちはだかるのが「時間の確保」だ。
会社員として働きながら、演奏の練習をして、さらにクオリティの高い創作物を作る。これを両立させるための時間は、どう考えても足りない。
そう。時間というのは節約してもしても、結局生産性を上げるためにやることを増やしてしまって結局は足りなくなるということなので、どうやらないことを決めて、やることを絞るか、本格的に考えたい(この本は非常に参考になった)。1000週間もないのかもと思って行動していかないといけない。

結論:今の自分が進むべき道
整理がついたところで、今は以下を指針にしようと思う。
- 「演奏」はカフェライブを目標に:インストの技術を底上げして、場所の母数を広げる。
- 「創作」は一歩ずつクオリティを追う:時間はかかるけれど、BGM販売や音源配信を自分の資産として育てていく。
大きな時間はすぐには手に入らないし、会社員というベースも今は必要だ。
でも、世の中の「表現者とはこうあるべき」という窮屈な型にはまらず、限られた時間の中で、自分なりに納得できるバランスを探っていこうと思う。
皆さんは、この「時間と表現」のバランス、どう感じていますか?



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