【戦略読書】人の身体は食べているものでできていると言われるが、 人の思考は読んだ本でできている



人の思考は読んだ本でできている

戦略読書という本を読んだ。

戦略読書では、人の思考はこれまで読んだ本でできているという基本概念がある。
これは日頃触れている情報によって、その人の思考が出来上がるということ。

例えばネットで「わかめはハゲ予防に効果がある」という情報を得た人が
別の機会に本でも同様の情報を得たとする。さらに友人も同様のことを言っていて、
ついにはTVで医師などの専門家も同様の主張をしている。
こんなことが起こると「やはりわかめを食べることはハゲ予防に効果的なんだ、
この考えは正しいんだ」と強く確信するようになる。

ここで重要なのは、情報に触れている頻度だ。
一種の洗脳のようなものなのかもしれないが、
人というのは普段接する機会が多い考えに影響されやすい。

逆に言うと、このメカニズムを使えば理想の自分を作っていくことも可能だ。
自分のなりたい姿がある場合、理想とする人たちが集まる場所に行けば、
自然とその人たちの思考に似通った情報が集まる。
毎日同様の情報を取得していると、それが自然だと思うようになり、
正しいと思うようになり、自分にその思考が染み付いてくる。
そして思考が変わり、行動が変わり、なりたい姿に近づける。

このように人がどういった思考を持つかは、普段どのような情報に触れているか
が非常に重要だということだ。

超読書家の兄を見て

私には兄がいる。兄は超読書家で、家が本で埋め尽くされているのに
まだ本が増え続けている。そのおかげで、たぶん家が少し傾いている。

彼は哲学の研究者なので哲学書はもちろんだが、それ以外の本も死ぬほど読んでいる。
デザイン、歴史、欧米の文化、地理、宇宙、科学、宗教、小説、サブカルなど
分野は本当に多岐にわたり、小さい時から私は兄の部屋を図書館と呼んでいた。

そんな兄は博識で昔から私にとって歩く辞書だった。
ナスには栄養があるか?とかしょうもないことから、経営論や人事の制度設計まで
何でも聞く。(HR系の本を読んでいたときに、「なぜビジネス書は間違うのか?」
という本を勧められたときは少し悲しかった・・・)

なぜ彼は辞書に成り得たのか

それは知的好奇心の塊であったから。
幼少期の兄のエピソードを叔母に聞いた。

小さい時からなぜ?ばかりいう子だったという。
なんで花は咲いてるの?なぜこの花はこんな色なの?
なぜ?なぜ?なぜ?なぜ?
そんな兄に母は正直疲れていたらしい。
でも天才というのは小さい頃から天才たりえたんだなぁと感じたものだ。

小さい頃、私は兄は頭がいいから色んなことを知っているんだと思っていた。
でもそれは違った。彼は好奇心を満たすために大量の本を読み、大量の情報に
多角的に触れてきたことで、今の思考を手に入れたのだ。

改めて戦略読書を振り返る

戦略読書には「人の身体は食べているものでできていると言われるが、
人の思考は読んだ本でできている。」という節がある。

その事例であるかのような兄を間近に見てきた。

一時期、本を読んでばかりいる人は自由に発想できないという趣旨の
記事を目にして「そうなのかも」と思ったこともあったが、
今やはり思うことは「ゼロ発の考えはこの世に存在しない。
受け売った情報の蓄積と咀嚼と消化そして放出が思考なのだ。」
ということ。

戦略読書の著者三谷さんは、コンサルタントとして活躍されているが
入社して間も無く周囲と同じ本を読んでいたら、皆が同じ意見を言うように
なったことに気づいた。
そこから、人とは違った思考をするためには読書における戦略が重要であることを説いている。
戦略とは具体的には、限られた時間の中で本で情報吸収をしていく方法として
各人に合った読書ポートフォリオの構築が必須であるとのこと。
読書ポートフォリオとは、自分の仕事内容等を踏まえて、自分が今後どのような本を
どのような読み方でどのくらい時間をかけて読んでいくべきかを体系化したもの。

入社前から社会人になってからという時系列で読書ポートフォリオの構築方法が
詳細に書かれている。
あまりにもランダムに本を読んでいた私としては衝撃の内容で、
今はこの本を参考に読書を進めている。

とは言っても、心の赴くままに読みたい本を手に取ることも
人生の楽しみだよねとも思ってる。

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